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とっておきのラインナップの1冊を紹介します!

今回の絵本
『 宿題ひきうけ会社 』
 古田足日/作 長野ヒデ子/絵
 1,296円 1966年初版


テーマ
 社会風刺


読後感
 はっとする


絵のタッチ
 太い筆致 めぢからがある


あらすじ

 宿題を本人のかわりにやってくれる会社。「そんな会社があったらいいなあ」と会社を作ったのはサクラ小学校の5年生たちです。宿題ひきうけ会社の仕事は、「宿題をやる係」と宿題をやってほしいというお客さんの「注文を取って歩く係」に分かれています。どちらもなかなか大変な仕事なのでした。あるとき、学校の学級会で会社の存在を先生に知られてしまいます。先生から会社は解散を命じられてしまうのでした。


本文から

 お話の展開はその後、宿題を学校から与えられる仕事ととらえ、大人の社会の労働問題とつなげて語られていきます。競争原理で成り立つ「社会」とはいったい何なんだろうという大きなテーマに切り込んでいきます。




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今回の絵本
『 ふしぎなたいこ 』
 石井桃子/作 清水崑/絵
 691円 1953年初版


テーマ
 奇想天外


読後感
 急転直下


絵のタッチ
 さらりとした筆絵 ユーモラス


あらすじ

 げんごろうさんはふしぎなたいこを持っています。
たいこの片方をたたいて「鼻高くなれ、鼻高くなれ」と言うとピノキオのように鼻がどんどん高くなります。
反対側をたたいて「低くなれ、低くなれ」と言うと高くなった鼻が低くなります。 人を喜ばせるために使うには良いのですが、げんごろうさんが自分だけのために使ったために事件が起こります。


本文から

 調子にのって、たたいていたら、鼻が天国まで届いてしまうのです。
結末はある生き物にげんごうろうさんがなってしまうという話です。
いったい何だと思いますか。虫ではありません。




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今回の絵本
『 きょうとあしたのさかいめ 』
 最上一平/作 渡辺有一/絵
 1,296円 2000年初版


テーマ
 年中行事、家族


読後感
 しみじみ


絵のタッチ
 ていねいな絵日記のように親しみやすい


あらすじ

 大みそ日、みのりさん家族の一日を描いたお話です。 昼はお母さんとおせち料理の買い出しに行き、夜は帰ってきたお父さんがおもちをついてくれました。おばあちゃんが作ったとしこしそばを食べて、みのりさんは、はじめて夜中まで起きて除夜の鐘を聴くのでした。


本文から

 題名に「行事の由来えほん」とあるように、ところどころでおばあちゃんが由来を語ってくれます。
「おそばは細くて長いだろ」「おそばのように長生きできるように」「幸せが長く続きますように」と教えてくれるのです。
除夜の鐘を108回鳴らすのは、人間の108つの煩悩(ぼんのう=心身を悩ます欲望)を1年の終わりに洗い清めるためと教えてくれます。物語の中でさりげなく、語られるのですっと心に入ってきます。




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今回の絵本
『 へっこきよめさま 』
 令丈ヒロ子/作 おくはらゆめ/絵
 1,296円 2012年初版


テーマ
 ユーモア


読後感
 笑えてくる


絵のタッチ
 ひょうきん、だいたんな筆致


あらすじ

 昔話です。とついできたおよめさんは、やさしくて、働きもの。
家の人たちはいいおよめさんが来てくれたと喜んでいました。
ある日のことです。およめさんの顔がまっさおなことに気づいたお母さんが、どうしたのかと聞いてみると、おならをがまんしていたそうです。お母さんはがまんすることはないと言ってあげると、およめさんはおならをします。そのおならがとても大きくてお母さんは家の外にとばされてしまうほどでした。これでは困ると家を出されたおよめさんですが、おならの力で木の実を落としたり、舟を向こう岸まで送ったりと人助けをします。感心した家の人たちはおよめさんを迎えにいくのでした。


本文から

 昔話独特のほのぼのした雰囲気です。ユーモアでおよめにとつぐ苦労をはねのけようとするエネルギーにあふれた作品です。



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今回の絵本
『 ねむくまのうまた 』
 戸田 和代/作 たかすかずみ/絵
 1,404円 2010年初版


テーマ
 通い合うこころ


読後感
 おだやかな気持ち


絵のタッチ
 パステル やさしい


あらすじ

 田舎の駅のその先にぽつんとある一軒家。ここに一人で住んでいるのは、はなおばあさん。でも、さびしくはありません。家にはちょくちょくお客さんがやってきます。はなさんのうちにやってきてお昼寝をしてゆくのは「ねむくま」です。スープを飲みに来るのは「はらぺこうさぎ」。みどり色の目の「なぜなぜねずみ」そして、まごの「こむぎちゃん」。みんながそろうとこもりうたの大合唱です。


本文から

 冬になってしまうと雪に閉ざされて一軒家には誰もやって来ません。しかし、おばあさん、目を閉じるとみんなと歌った子守り歌が聴こえてきてさびしくはないのでした。眠る前に読みたいゆったりとした作品です。



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今回の絵本
『 くいしんぼうのはなこさん 』
 石井桃子/作 中谷千代子/絵
 1,188円 1965年初版


テーマ
 わがままはよくない!


読後感
 ユーモラス、どきどき、


絵のタッチ
 筆致が見える。あたたかさぬくもりを感じる。


あらすじ

 生まれたときから食べるものは好き嫌いばかり、わがままのし放題で育った子牛のはなこさん。子牛がたくさん集まる牧場に入ったら、性格は直るのかと飼い主さんは思っていたら、子牛たちの中でもいばってばかりいます。しかし、そんなわがままが原因で、ある日はなこさんに災難が訪れるのでした。はなこさんは、他のみんなの分も考えず、おいもとかぼちゃをひとやま食べてしまいます。体がバルーンのようになってしまい治療のために注射をされるのです。それからは性格が大人しくなり、子牛たちとも仲良くするようになったというお話しです。


本文から

 のんびりとした牧場の雰囲気とユーモラスな子牛の表情をふんわりして、あたたかな絵で表現しています。絵を見ていると、はなこさんのわがままも憎めなくなります。物語は「こんなわがままのし放題ができたらいいなあ」という一種の幻想を見せてくれて、最後にはしっかりこらしめられるという昔話のような伸びやかさと、しめくくりが長く愛されてきた理由でしょう。



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今回の絵本
『 かもとりごんべえ 』
 令丈ヒロ子/作 長谷川義史/絵
 1,296円 2012年初版


テーマ
 イマジネーション


読後感
 笑い出したくなる


絵のタッチ
 顔が大きい 子どもが描いたよう


あらすじ

 ごんべえさんは、カモを一度にたくさんとろうと豆にお酒をしみこませてカモに食べさせます。酔っぱらったカモ99羽になわをかけたところで、そのうちの一羽が目覚めてしまいます。一羽のカモは騒ぎだし、他のカモも目を覚まして逃げ出そうと羽をはばたかせたのでさあたいへん。ごんべえさんはカモに引っぱられて空高くにつれていかれてしまうのでした。


本文から

 空高く飛んだごんべえさんに、その後も次から次に普通はありえないことが起こります。昔から語り継がれたお話が親しみやすい絵とともに語られています。関西弁なところも親しみやすい雰囲気ですねん(笑)。空を飛んでみたいという昔の人の思いが表れた小品です。



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今回の絵本
『 小学五年生 』
 重松清/作 唐仁原教久/絵
 1,512円 2007年初版


テーマ
 友情・家族・成長


読後感
 胸がいっぱいになる


読後感
 素朴


あらすじ

 17編の短編小説集です。主人公は小学五年生の男の子たち。クラスメイトの転校や近しい人の死、ほのかな恋心、ケンカと友情。「おとな」ではないが「子ども」でもない時期を四季を通して描く心を揺さぶる物語です。


本文から

 中学入試に引っぱりだこの作品です。大人向けの本格的な小説なので、構成やテーマがしっかりしていて読み応えがあります。主人公が小学生なので子どもにも感情移入がしやすく、中学入試では設問を作って構成やテーマの理解度を聞かれるわけです。登場人物の行動や言動、情景描写などから気持ちの変化をくみ取って読む必要がある場面の宝庫でもあります。

出題校
2016年 高田中学校
2015年 暁星国際中学校 西武台新座中学校 相洋中学校 安田学園中学校
2014年 世田谷学園中学校 文華女子中学校
2013年 東京農業大学第一高等学校中等部 札幌光星中学校 麗澤中学校
2012年 春日部共栄中学校 佼成学園中学校 志學館中等部 法政大学第二中学校
2011年 金城学院中学校 中央大学附属中学校
2010年 頌栄女子学院中学校
2009年 慶應義塾普通部 函館ラ・サール中学校
2008年 神奈川大学附属中学校 恵泉女学園中学校 聖光学院中学校
     成城学園中学校 城北中学校 山脇学園中学校 立命館慶祥中学校



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今回の絵本
『 ずるやすみにかんぱい! 』
 宮川ひろ/作 小泉るみ子/絵
 童心社 1,188円
 2009年初版


テーマ
 思いやり 自然にふれる


読後感
 山に行ってリフレッシュしたい!


読後感
 顔の表情が豊か


あらすじ

 学校でいじわるされている雄介が「ずるやすみ」をして、リフレッシュするためにお父さんと山の見える町に出かけます。雄介は自然にふれ、人のあたたかみにふれて元気を取り戻します。


本文から

 雄介は、山の見える町で会った人たちからうち明け話を聞くことになります。実は自分も人間関係になやんで「ずるやすみ」をしたことがあるという話です。雄介は話を聞くうちに、うちあけ話をする人に励ましの言葉をかけられるほど心に余裕が生まれます。雄介が自分たちで作った川原の露天風呂で大きな声をあげるシーンは読み手も元気をもらえます。



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今回の絵本
『 とけいのほん① 』
 まついのりこ/作・絵
 972円
 1973年初版


テーマ
 時計の見方


読後感
 なるほど!


読後感
 余白を使ってシンプル


あらすじ

 ちびとのっぽは、時計の短針と長針です。二人が作る色んな時間を、みんなが「なんじ」か考えます。


本文から

 時計の学習は、学校では小学校1・2年生ごろ行います。中には3歳くらいになって、数を数えることを覚えるのと同時に、時計に興味を持つお子さんもいます。この絵本は夢のあるお話と絵に乗せて、時計の見方を覚えることができるしかけです。お子さんが時計に興味が出てきたら、手に取ってみてください。ご家庭にデジタル時計しかなければ、ぜひアナログ時計を置いてみてください。時計は時間経過を円に置き換えて認識する道具ですね。こういった置き換えの思考は習慣が物を言います。


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今回の絵本
『 まいごになったぞう 』
 寺村輝夫/作 村上勉/絵
 1,080円
 1989年初版


テーマ
 純真・信頼・愛


読後感
 渡る世間に鬼はなし


読後感
 つぶらな瞳


あらすじ

 ゾウの赤ちゃんが迷子になって泣いています。キリン、カバ、ワニ、ライオンがそれぞれ子ゾウを心配して声をかけても、ただ「あばば うぶー」と子ゾウは言うばかり……


本文から

 もちろん、最後には母さんゾウの元へ帰るのですが、それまで子ゾウは誰に会っても「あばば うぶー」だけで通します。カバは言います。「ワニに食べられちゃうよ。」そんなワニに会うと、今度はワニが「ライオンに食べられちゃうよ。」と心配して声をかけます。ライオンでも、子ゾウのことが、かわいくなって食べることはありません。それぞれの動物たちは、お互い立場は違い仲良くないのかもしれないけれど、赤ちゃんゾウに対する愛はみんな持っているのです。世界に対しての信頼感、肯定感を感じる大らかなゆったりした作品です。