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特色検査徹底分析vol.8


今回は市立南高校を紹介します。附属中学ができたことで、今までのイメージが大きく変わりつつあります。興味関心のある科目選択から国公立受験を強く打ち出した教育課程に変わります。特色検査の導入で敬遠していた生徒もいたかもしれませんが、出題例が発表され、傾向がわかったことで対策ができるようになりました。


 出題例1


解いてみると、簡単な数学の問題が英語で書かれていることに気づくはずです。特色検査というと難問のイメージがありますが、難易度は入試問題よりも低いかもしれません。科目の枠を超えた出題に慣れておきましょう。そうずれば、5科目の基礎的な知識を使って解くことができます。



 出題例2


図や表を読み取って解を導きます。神奈川の今までの入試ではこういった形式の出題はありませんでしたが、他県の入試、あるいは定期テストなどでよく見る問題です。理科・社会の他県の過去問や攻略問題集が対策として最適です。



神奈川の特色検査問題はさまざまな試みを含んだ最新の入試といえます。5科目の境界が横断的にからみあっているだけでなく、音楽、技術家庭科など技能科目にも広がっています。テーマをあげると

といった大きな問題から



まで実に多様性に富んでいます。ひとことで表すと「実生活に則した出題」といえます。吸収した知識を総動員して、与えられた課題を解決する力です。勉強を「やらされている」と受身にとらえず新しい発見、知的トレーニングなど、前向きに取り組む姿勢がポイントになると思います。


特色検査徹底分析vol.7


今回は旧学区の臨海学区トップ校、横浜緑ヶ丘高校です。2009年からTOEICを全学年で実施するなど新しい試みを続けている緑ヶ丘ですが、来年度は特色検査の導入が決まりました。




解法アドバイス


ある話題に対して肯定、否定どちらでも選択できるようになっていますね。議論の展開がしやすい方を選びましょう。想定される反論に対しては再反論の中で具体的な解決案を示すと、より説得力をもった意見となります。反対意見に対しても感情的にならないように、あくまでも論理的に自分の立場と意見をはっきりと伝えることが大切です。
対策については日頃からちょっとしたテーマを想定し、
     意見⇒反論⇒再反論
の練習をしておくとよいでしょう。最初は身近な簡単なものでかまいません。

  • 父親が毎日料理を作るべきだ。
  • 修学旅行は海外にすべきだ。

など。慣れてきたら社会性の高い話題にも挑戦してみましょう。

  • 学校は土曜もあるべきだ。
  • 中学生も小学生と同じように私服にすべきだ。
  • 道路には100mごとにゴミ箱をおくべきだ。
  • 選挙権は18歳から持つべきだ。

などです。


ちょっと難しいですが、ディベートとは?や反論の仕方などが書かれているサイトを紹介しますので、興味があればご覧ください。




解法アドバイス


企画書作成ですね。「図や表を使ってもよい」のなら積極的に使っていきましょう。評価のポイントとして企画書のわかりやすさがあります。文章でだらだら書くのではなく、箇条書きや図、矢印など見てすぐわかるような表現を心がけましょう。また、タイトルや小見出しをつけたり、余白を十分とることで見やすくすることができます。

入試が迫り、面接練習をしていると、部活や委員会、文化祭をがんばりたい、という人が多くいます。どうがんばりたいかを1つの企画として表現の工夫ができるようにしておくといいでしょう。そのときに
   ①目的 ②対象 ③エリア ④期間 ⑤どのように ⑥費用
というように項目を立てて、書くべきことを明確にするのがコツです。
わかりやすい企画書になりますね。


なお、こちらも下記のようなサイトで詳しい説明がされています。

どちらかと言えば大人用ですが、1つでも「へえ!」と思えたらラッキーぐらいのつもりで見てみるとよいですね。


新・入試制度「特色検査対策」ですが、今年度版としては今回の記事が最後となります。
来月号では今までのまとめをお伝えする予定です。お楽しみに!

特色検査徹底分析vol.6


今回は厚木高校です。ダンスドリル部が全米で優勝するなど全国レベルであることは有名です。近年は野球部も強豪校として力をつけています。部活動だけでなくトップ校としての進学実績も伸びていて、神奈川で最も伝統ある文武両道の進学校ではないでしょうか。特色検査においても理系、文系がバランスよく配置され、両立を重んじるその校風が表れています。


論理的思考力はこれで解決!



解答例

I feel refreshed when I am swimming in the river.


数ある特色問題の中で英語の分量が最も多いのが厚木高校です。とはいっても約250単語程度の短文なので、決して難しいわけではありません。問われる内容も日本語訳がメインでした。その中でポイントとなるのは英語記述です。完全な自由英作文ではなく、条件英作文になっているのでむしろ書きにくさがあります。実はこの問題形式は去年、教育委員会から発表された新傾向県入試の出題例と類似しています。Qゼミには新傾向入試問題対策プリントがありますから、それを徹底的に解くことが対策として有効です。




段落整序問題は国語の王道で



解答例

(ア)

小判の端から端までの長さ8cmは正方形の1辺の長さの2つぶんにあたります。つまり、求める面積は半径2cmの円と1辺4cmの正方形なので
2×2×3.1+4×4=28.4
答え 28.4cm


(イ)

まず、重さ÷密度で体積を求める。
137.03÷19.3=7.1
次に、体積÷底面積で厚さを求めよう。
7.1÷28.4=0.25
答え 0.25cm


単位の換算をさせる問題は厚木高校の出題例にもありました。大きな数字を扱わせるのが特徴的で、連立方程式の知識で解くところも出題例どおりと言っていいでしょう。神奈川の過去の入試には連立方程式の文章題がないので、他県の過去問を解いておくとよいですね。


全体を通しては「学力検査の延長」の印象が強く、高得点の争いになりそうです。今回取り上げた2問も決して正解が出せないレベルではありません。満点を取るつもりでのぞみましょう。

特色検査徹底分析vol3


今回は旧西部学区のトップ校である希望ヶ丘高校です。「自主性」といえば希望ヶ丘をイメージされる人も多いはずです。行事が多く、その充実した学校生活が人気の理由となっています。特色検査については前年度の出題例、入試、そして来年度入試の出題例と揃っていますので傾向を知り、万全の対策でのぞみましょう。

論理的思考力はこれで解決!



この問題をじーっと眺めているだけでは解決しませんし、頭の中であれこれ考えていても混乱してしまうかもしれません。ではどうすればよいか。論理的な文章は、論理的であればあるほど図に整理しやすいという傾向があります。図を使ってあいまいな部分をすっきりさせ、視覚的にとらえるようにしましょう。


解説・解答はこちら

設問1の内容を図で整理します。

〔A〕「太郎は自転車通学をしていない」から太郎は図のAかBにいることになります。



  1. 太郎はBかもしれないので運動部ではないと言い切ることはできません。

  2. Bを考えれば6人を超える場合が考えられます。

  3. 運動部は確実に6人います。

  4. Bは運動部であり、自転車通学をしていません。

  5. 運動部以外であるAには自転車通学がいません。

解答 3と5


図でグループを整理していくと、文章の内容がひと目でわかるようになりますね。このような図を「ベン図」と言い、今は高校数学で習うものです。



段落整序問題は国語の王道で



純粋な国語の問題と言ってもいいでしょう。落ち着いて正解を導いてください。指示語のさす内容、接続語による文章の流れに注意すれば確実に得点できます。

解答はこちら

解答 1 → 4 → 7 → 6 → 3 → 2 → 5


希望ヶ丘の特色検査問題は科目横断的な問題が少なく、数学と国語の学力をつけることが高得点につながります。他の高校に比べ難易度は高くありません。得点差がつくとすれば理数的な問題ですが冒頭の対策をしておけば大丈夫です。しかし、他の受験生も高得点を取る可能性が高いので、ケアレスミスをしないことが最も重要です。




特色検査徹底分析vol3

今回は神奈川県唯一の公立理数科高校(全校が理数科単一学科)である横浜サイエンスフロンティア高校を取り上げます。同校は独立行政法人 海洋研究開発機構(JAMSTEC)と教育の連携協定を結んでいて、特色検査の問題内容はまさに海洋研究についてでした。

問1テーマは海洋温度差発電




サイエンスフロンティアならではの科学的な話題ですね。理科や科学に興味がある受験生が多く集まる高校ですが、海洋温度差発電について詳しく知っている受験生はどのくらいいたでしょう?
知識のある生徒にとってはラッキーで、よく知らない受験生にとってはアンラッキー、合否の明暗を分けたはず・・・と判断しがちですが、それは早計です。
【資料3】の図をていねいに見てみましょう。【資料1】の長い文章や親しみのない話題に敬遠してしまう人もいるかもしれませんが、冷静に読めば専門知識や予備知識は殆ど必要無いことがわかるはずです。ここで求められているのは図と文を正しく照合し、理解する力です。科学的テーマですが実質的には通常の国語の読解問題といえるわけです。




これも理科の知識がなければ解けないというようなものではなく、英語・国語の読解問題ととらえましょう。【資料2】の第4段落「You don’t have to worry about the weather !」(天候の心配をする必要はない)に気がつけば、天候によって結果が左右されないことが海洋温度差発電の有利な点である、ということが容易にわかるでしょう。

問3・問4 問題解決能力を発揮せよ!





新しいことを進めるのにコスト(経費)は必ず問題になります。【資料1】後半を読むと、発電コスト自体は抑えられていることがわかりますが、【資料4】を見れば、送電に必要なコストが問題になりそうだと推測できます。また、【資料5】には飲料水や深層水を利用することでコスト軽減につながるようなヒントがあります。一つひとつの資料から読み取れることをつなぎ合わせ、自分の意見として記述していけば、正解です!


このように、サイエンスフロンティア高校を受けるのだから科学の専門知識が幅広く必要か、というと、現段階では必ずしもそうではないということがわかると思います。大切なのは、他の高校の特色検査と同じように、与えられた資料を丁寧に読み、その内容を落ち着いて理解することです。国語力、英語力、ときには数学の力、中学校で学習する一般的な理科・社会の力をつけることが大前提になると考えてください。それ以上の専門的な知識がなくても十分に対応できる検査です。
ただし、サイエンスフロンティアを受ける生徒なら科学についての興味は持ち続けてください。予備知識はムダにはなりません。テーマの文章や資料を読み取る際に、理解と時間短縮の大きな助けになるからです。もちろん、目の前の5科目の学習をしっかり進めた上で、ということです。


特色検査徹底分析vol3

第3弾となる今回は翠嵐、湘南についでトップを争う位置にある柏陽高校。スーパーサイエンスハイスクールの指定を受けていた柏陽は、理系のイメージが強く、特色検査問題にもそれは表われている。

問1(イ)抽象的な文章に惑わされるな!


素材文はこちら

問1は国語。抽象的な用語が多用されていて生徒にとってはかなりの難問に感じるだろう。
しかし、文章の構成は論理的なので用語の抽象性に惑わされず、指示された語句と本文での使われ方(意味)を1つずつ追っていけば、指示された文字数での要約ができるはずだ。自分の考えを述べるところでは、“筆者の意見をなぞりながら、 同意し、さらにどうしたらいいと思うか”を書けばいい。

 解答例




解答はこちら



解答はこちら



問2・問3と柏陽独特の数理思考力を問う問題が並ぶ。
「大人になって社会に出ても数学とか使うの?」
「今している勉強って将来、役に立つの?」そういったことを考えたことがある生徒にぜひ解いてもらいたい。どれだけ身の回りに数学があふれているか気づくことができるはずだ。

難易度だけでいえば特色検査の中では易しめ。特別な公式を知っていないと解けない、という問題ではなく、 問題の意図がよくわかって、しっかり考えたら必ず解ける問題ばかりだ。

だから、公式や原理の単純暗記ではなく、原理がわかっている生徒が強い。
対策としては、普段からただの暗記ではなく、なぜそうなるのか?という観点で物事を見るようにしていこう。

特色検査徹底分析vol1

問1 論理的思想は作れる!


(イ)(ウ)はこちら

文章の論理的な矛盾を読み取る問題です。通常の国語の読解とは少し趣が異なりますが他校の特色検査出題例過去問にも多く見られる形式なので類似問題の演習で得点アップがもっとも期待できます。
類題はこちら

問2 見よ!これぞ特色検査 科目融合問題






主要5科目での科目横断はよく見られますが、湘南では技能科目からの出題が特徴的でした。しかし内容は数学的な思考力が求められているので、必要な技能科目の知識は基礎に限られています。多くの時間を割いて技能科目の学習をすることはありませんが、極端に苦手にしている科目がある場合は全く歯が立たないということも考えられます。技能科目にも興味をもって普段から接しておきましょう。

問3・問4 資料分析のすすめ



問4 問題はこちら

考え方だけなら中2の内容ですが、扱う数字が大きいので正確な計算力とスピードが要求されました。最後にある記述はグラフから読み取れることを説明するもの。記述問題の割に難易度はさほどでもありませんでした。

 前回の横浜翠嵐と比べて“難問”はありませんが、逆に言えば捨ててもいい問題がないとも言えます。「時間」と「ミスをいかに少なくするか」が合否を分けます。全体を通して、日常生活に関係することからの出題が多く、これは身近な生活の中にある“学び”の大切さに気づいてほしいというメッセージかもしれません。



特色検査徹底分析vol1

みなさんは特色検査をもうご覧になりましたか?特色検査は高校ごとに工夫された「問題」ですがそれはそのまま高校が生徒に求める力を表しています。高校ごとにそれぞれの傾向が異なるので、志望校の傾向を知ることが攻略の第1歩となります。

分析第1回は横浜翠嵐高校です。翠嵐は以前の入試制度でも前期では自己表現活動、後期では独自入試を採用していてそれもかなりの難問ぞろいでした。しかし解き方次第で高得点も夢ではありません!実際の問題から抜粋しポイント解説します!

 特徴 : 文字数 約2500字
 内容 : 宙飛行士毛利衛さんの文章から。
      一見すると難しく感じますが攻略
    法はあります。
実物はこちら




保護者様へ



解答を導くために必要な部分をすばやく見抜くことが攻略のカギ!
2ページ(約2500字)にわたる導入部にたいして設問は1・2ともにたったの5行。
解けそうか解けなさそうかを見極めるだけでもかなりの時間ロスが防げます。
解答・解説はこちら




保護者様へ



読み取るのが難しそうな資料だと思った生徒も少なくなかったはず。
しかし、なんと横浜市で採択されている英語の教科書コロンブスに同じ資料がありました!



環境、高齢社会、情報社会などは出題される可能性が高いです。
自分の意見も簡単に言えるようにしておきましょう。
特に教科書にあるものは要チェックです!!

さすがは神奈川No.1公立高校といった難問ばかりです。ただし、合格者の平均点でも満点の3割くらいの得点だそうです。難問にぶつかってもあきらめない粘り強さが一番大切です。